続き的なやつです。
ルクンフ氏は
「一部の速読術に見られるような、文章を一度に読もうというアイデアは生物学的に不可能です」と断じています。
その理由は、人間が本を読む際のメカニズムにあるんですけど。
人が文字を読む際には、
サッカード
と呼ばれる眼球運動が行われているんすよね〜。
サッカードでは、まずテキストの一部を短時間だけ凝視してから、別の部分に目を移すんですが、
この際に視点が止まっている時間はわずか25~30ミリ秒と非常に短い間なんですよ。
しかし、サッカードで文字を読む間、人間は視界のごく一部しか認識できないようになっているので、複数の単語を一度に認識することは原理的に不可能なんです。
あと、多くの速読術で悪者呼ばわりされている現象として
「後戻り」
というものがあって〜。
これは、文字どおり読書中に視線が前の文章に後戻りしてしまう現象のことで、読書している時間の10~15%がこの「後戻り」に費やされているとのことらしいです。
換言すれば、後戻りしなければ読書時間を10%以上短縮できることになっちゃうけど、
さっき出てきたルクンフ氏は「後戻りは悪い習慣ではなく、脳が物事を有機的にリンクさせながら理解するのに必要なプロセスです」と述べているんすよね。
たとえば、速読術の手法の中には同じ場所で単語を短時間ずつ連続表示させることで、目の動きをなくして読書を高速化させる「RSVP:Rapid serial visual presentation(高速逐次視覚提示法)」というものがあるんですが、
この方法では前の単語は消えてしまって見ることができないので、「後戻り」ができないです。
RSVPについてルクンフ氏は「全体の理解度にひどい影響を与えます。確かに、単語を読みはしますが、真に理解しているとはいえず、記憶にも残らないでしょう」と述べています。
科学的根拠を出してみました。
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